ゴーヤーチャンプルー
苦いゴーヤーを、かたい沖縄の豆腐や卵と一緒に炒めると、毎日でも食べたくなる家庭の味に。沖縄の食卓の定番「チャンプルー」を知りましょう。
ゴーヤーチャンプルーとはどんな料理?
「チャンプルー」は、焼いた島豆腐(沖縄の豆腐)と季節の野菜を炒め合わせた沖縄の家庭料理です。中でもいちばん有名なのが、ゴーヤー(にがうり:表面がでこぼこした緑色の苦い野菜)を使ったゴーヤーチャンプルーです。
作り方は、まず豆腐を手で大きめにちぎって焼き色がつくまで炒め、いったん取り出します。次にゴーヤーを炒め、ゆでた豚の三枚肉(バラ肉)を加えて塩で味をつけ、溶き卵を流し入れて全体にからめます。最後に豆腐を戻し、醤油で仕上げます。豚肉の代わりに、スパムのような豚肉の缶詰を使うこともあり、仕上げに削り節(かつお節)をのせることもあります。ゴーヤーの苦みは、卵や豆腐と一緒に炒めることで食べやすくなります。
主役はゴーヤーと「島豆腐」
チャンプルーに欠かせないのが豆腐です。沖縄の豆腐(島豆腐)はかたくてしっかりしているため、強く炒めても崩れにくいのが特徴です。できたてを熱いまま売るのが沖縄の伝統で、水にさらさないのでうま味が残るといわれます。ただ近年は衛生管理の基準により温度の管理が必要になり、熱いまま売られる豆腐は手に入りにくくなっているそうです。沖縄県外では、水気を切った木綿豆腐で代わりにできます。
ゴーヤーの主な産地はもちろん沖縄県です。農林水産省の資料によると、2018年産の沖縄県の出荷量は6,247トンで、2位の宮崎県(2,242トン)の2倍以上にのぼります。もともとは夏の野菜で、かつては夏になると多くの家の庭に黄色い花をつけたゴーヤーの棚があったといいます。
夏を乗り切る家庭料理
ゴーヤーの苦みは食欲を刺激し、熱に強いビタミンCを多く含むことから、ゴーヤーチャンプルーは夏バテ(暑さで体が弱ること)を防ぐ料理として重宝されてきました。今は品種改良が進んでゴーヤーが一年中出回るようになり、季節を問わず家庭や飲食店で食べられています。
沖縄県内の家庭ではもちろん、近年は全国でも家庭料理として作られるようになりました。沖縄には、ゴーヤーを使った料理がほかにもあり、ゴーヤージュースや、味噌で炒め煮にする「ゴーヤーンブシー」などがあります。
「チャンプルー」と「イリチー」
チャンプルーは、組み合わせる食材によって名前が変わります。豆腐とゴーヤーならゴーヤーチャンプルー、豆腐ともやしなら「マーミナー(もやしの沖縄の言葉)チャンプルー」です。沖縄にはもう一つ「イリチー」という炒め物があり、こちらは豆腐を使わないのが違いだと説明されています。
「チャンプルー」という言葉の語源は、マレー語やインドネシア語で「混ぜる」を意味する「チャンプール」だという説があり、調理法には交易のあった中国や東南アジアの影響があるといわれています。ただし、沖縄の言葉の「チャンプルー」はあくまで料理の名前だという指摘もあります。
どこで、どう食べる?
ゴーヤーチャンプルーは沖縄県全域で食べられ、家庭で作られるほか、県内の飲食店でも味わえます。品種改良で一年中ゴーヤーが出回るようになったため、夏以外の季節に訪れても食べられます。
苦みが気になるときは、ゴーヤーに薄く塩をふって軽くしぼり、苦みを抜いてから使う方法があります。食事制限のある方へ:一般的なゴーヤーチャンプルーには豚肉(または豚肉の缶詰)、卵、豆腐(大豆)が入り、削り節(魚)をのせることもあります。ベジタリアンの方や豚肉を避けたい方は、店で確認してください。
ヒント
- 沖縄を訪れたら、まずは島豆腐を使った本場のチャンプルーを。県外で食べるものとは豆腐の食感が違います。
- 苦みが苦手でも、卵と豆腐と一緒に炒めたチャンプルーなら食べやすいはず。まずは一口試してみましょう。
- ゴーヤーを使った料理はほかにもあります。味噌で炒め煮にした「ゴーヤーンブシー」やゴーヤージュースも試してみましょう。
- 家で作るなら、県外では水気をよく切った木綿豆腐で代用できます。
- 豚肉、卵、大豆、かつお節が入ることが多い料理です。食材を避けたい場合は注文前に確認しましょう。