塔のへつり
To-no-Hetsuri
川の流れが百万年かけて削り出した、塔のような岩壁が並ぶ福島県南会津の渓谷。吊り橋を渡って岩の真下まで行け、初夏の藤や秋の紅葉が白い岩肌を彩ります。
「へつり」は川に迫る崖のこと
塔のへつりは、福島県下郷町(しもごうまち)を流れる大川(阿賀川)の岸に、塔のような形の岩がずらりと並ぶ渓谷です。「へつり」はこの地方の方言で、川に迫った断崖や急な斜面を意味します。塔の形をした川辺の崖、というのが名前の由来です。
やわらかい岩の層が、百万年もの長い時間をかけて水に削られ、風雨にさらされて、今のような姿になりました。1943年に国の天然記念物に指定されています。大川羽鳥県立公園の中でも、いちばんの景勝地とされる場所です。
吊り橋を渡って岩の足元へ
川には「藤見橋(ふじみばし)」という吊り橋がかかっていて、渡ると対岸の断崖の足元まで行けます。深くえぐられた岩の下は、アーケードのような通路になっています。吊り橋を渡った正面の岩には、虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)がまつられています。
並んだ岩には、形に合わせて屏風岩(びょうぶいわ)や烏帽子岩(えぼしいわ)など、13もの名前が付けられています。下郷町観光協会のサイトには岩の名前を示したイラストが載っているので、見比べながら歩くと楽しめます。
季節ごとの眺め
初夏には岩壁からヤマフジの花が垂れ下がり、白っぽい岩肌との組み合わせが見られます。秋は紅葉が岩を彩り、川面を流れる落ち葉にも風情があります。福島県の観光サイトは、午後の西日が当たる様子を、吊り橋へ下りる階段の上のほうから撮るのをすすめています。
冬は岩が雪をかぶった景色になりますが、吊り橋は積雪のため冬期閉鎖されます。2025〜26年の冬は12月4日から通行止めになり、2026年3月16日に解除されました。冬の間も、対岸から岩壁を眺めることはできます。
行き方
会津鉄道の塔のへつり駅から歩いて行けます(福島県の観光サイトでは徒歩約5分)。車の場合は、磐越自動車道の会津若松ICから約50分、東北自動車道の白河ICから約60分です。
周りには食堂やお土産の店が数軒あります。同じ下郷町には、宿場町の大内宿もあるので、あわせて訪ねることができます。
ヒント
- 吊り橋は冬(例年12月ごろ〜3月ごろ)に閉鎖されます。岩の足元まで行きたいなら、春から秋に訪れましょう。冬に行く場合は下郷町観光協会のお知らせを確認してください。
- 吊り橋や岩の下の通路は川のすぐそばです。雨のあとは足元が滑りやすいので、歩きやすい靴で行きましょう。
- 藤の季節(初夏)と紅葉の季節は特に混み合います。
出典
- 塔のへつり|下郷町観光協会
- 塔のへつり吊り橋の通行止解除について(2026年3月16日)|下郷町観光協会
- 塔のへつり|下郷町
- 塔のへつり|ふくしまの旅(福島県観光物産交流協会)
- 塔の岪(とうのへつり)|ぐるっと会津
- 塔のへつり - Wikipedia
更新日 2026年9月29日. 営業時間や料金は変わるため、出かける前に公式サイトで確認してください。