富岡製糸場
Tomioka Silk Mill
明治政府が1872年に建てた、日本初の本格的な機械製糸工場。レンガ造りの建物が当時の姿のまま残る、群馬県富岡市の世界遺産です。
近代日本の出発点となった官営工場
富岡製糸場は、群馬県富岡市にある製糸工場(蚕のまゆから生糸をつくる工場)の跡です。江戸時代が終わってまもない1872年(明治5年)、明治政府が国の模範となる工場として建てました。当時、生糸は日本の大切な輸出品で、その品質を高めることが大きな目的でした。
建設と技術の指導にあたったのは、フランス人技術者のポール・ブリュナです。フランスの機械を日本の湿気の多い気候に合わせて工夫し、「工女(こうじょ)」と呼ばれる若い女性たちが働きました。
115年続いた工場から世界遺産へ
官営工場として始まった富岡製糸場は、その後、三井、原合名会社、片倉製糸(のちの片倉工業)と持ち主を変えながら操業を続け、1987年に操業を終えました。115年もの間、生糸をつくり続けたことになります。
2014年には「富岡製糸場と絹産業遺産群」としてユネスコの世界遺産に登録されました。同じ年に、繰糸所(そうしじょ)、東置繭所(ひがしおきまゆじょ)、西置繭所(にしおきまゆじょ)の3つの建物が国宝に指定されています。
木骨レンガ造の建物をめぐる
建物の多くは、木の骨組みにレンガを積んだ「木骨煉瓦造(もっこつれんがぞう)」という、西洋の技術を取り入れたつくりです。まゆを保管した2棟の置繭所は、どちらも長さ100mを超えます。
繰糸所では、まゆから糸を取る作業が行われていました。西置繭所は6年かけた保存修理を2020年に終え、1階には鉄骨とガラスで囲まれたギャラリーができました。ガラス越しに、当時の壁や天井を見ることができます。ブリュナが住んだ「ブリュナ館(首長館)」も残っています。
ガイドツアーと行き方
場内では解説員によるガイドツアーが行われていて、歴史や建物の見どころを詳しく聞くことができます。はじめて訪ねるなら参加してみましょう。
最寄り駅は上信電鉄の上州富岡駅で、製糸場までは約1km、歩いて向かえます。車の場合は、上信越自動車道の富岡ICから約10分です。見学時間や料金は公式サイトで確認してください。
ヒント
- 場内は広く、建物の2階に上がる場所もあります。歩きやすい靴で行きましょう。
- 近くには、こんにゃくのテーマパーク「こんにゃくパーク」もあり、車ならあわせて回れます。
- 企画展が開かれていることもあります。訪ねる前に公式サイトのお知らせを確認してみてください。
出典
- しるくるとみおか 富岡製糸場 富岡市観光 公式ホームページ
- 富岡製糸場 | 富岡製糸場と絹産業遺産群(群馬県)
- 富岡製糸場 | 心にググっと観光ぐんま
- 旧富岡製糸場西置繭所の保存修理 | 文化庁
- 富岡製糸場 - Wikipedia
更新日 2026年9月28日. 営業時間や料金は変わるため、出かける前に公式サイトで確認してください。