谷瀬の吊り橋
Tanize Suspension Bridge
奈良県南部の山あいで、十津川の上54mに架かる長さ297mの吊り橋。村の人たちが自分たちのお金を出し合って架けた、今も使われる生活の橋です。
村人がお金を出し合って架けた橋
谷瀬の吊り橋(たにぜのつりばし)は、奈良県の南部、紀伊半島の山深くにある十津川村(とつかわむら)の吊り橋です。十津川(熊野川)をはさんで、上野地(うえのじ)と谷瀬という2つの集落を結んでいます。長さは297m、川面からの高さは54mで、奈良県の観光公式サイトは「生活用としては日本一長い吊り橋」と紹介しています。
橋ができたのは戦後の復興期、1954年(昭和29年)です。それまで谷瀬の人たちは川に丸太の橋を架けて行き来していましたが、洪水のたびに流されていました。そこで集落の家々が1軒あたり20万〜30万円という大金を出し合い、村の協力も得て、総額800万円の吊り橋を完成させました。村の観光協会によると、当時は教員の初任給が7,800円ほどの時代でした。奈良県はこの橋を「奈良県景観資産」に登録しています。
揺れる橋の上から見る十津川の谷
橋は歩くたびにゆらゆら揺れます。両側には深い山が連なり、真下には澄んだ十津川が流れています。渡りきるまで、空中を歩いているような感覚が続きます。
今では十津川村を代表する観光スポットですが、もともとは住民のための橋で、今も誰でも無料で渡れます。毎年8月4日には、橋の上で和太鼓を演奏する「揺れ太鼓」という催しが行われます。
行き方:日本一長い路線バスで
公共交通で行くなら、奈良交通の「八木新宮線」が便利です。近鉄大和八木駅(奈良県橿原市)からJR新宮駅(和歌山県)までを6時間半ほどかけて走る、日本一長い路線バスです。最寄りのバス停は「上野地(谷瀬の吊り橋)」で、このバス停ではバスが約20分休憩するため、その間に橋を見に行く乗客もいます(休憩時間は便によって違うので、乗務員に確認してください)。
車の場合は、付近に駐車場があります。橋のたもとには土産物店があり、橋の下の川原にはキャンプ場もあります。バスの時刻は変わることがあるので、奈良交通の公式サイトで確認してください。
ヒント
- 安全のため、一度に20人以上は橋に乗れません。混んでいるときは、渡るまでに少し待つことがあります。
- 歩くたびに揺れる高さ54mの橋です。高い所が苦手な人は無理をしないでください。
- 八木新宮線の20分休憩で橋まで行く場合は、発車時刻に遅れないよう、途中で引き返す余裕を持っておきましょう。
- 過去には点検や工事で全面通行止めになった時期もあります。出かける前に十津川村の観光情報を確認してください。
出典
- 谷瀬の吊り橋|奈良県観光[公式サイト] あをによし なら旅ネット
- 【十津川村観光協会】 谷瀬の吊り橋
- 奈良県景観資産-十津川(熊野川)の深い渓谷を渡る谷瀬の吊り橋- / 奈良県
- 日本一長い路線バスの旅「乗」|十津川村観光サイト
- 八木新宮特急バス|奈良交通公式ホームページ
- 「谷瀬の吊り橋」全面通行止めのお知らせ(十津川村観光協会ブログ)
更新日 2026年9月29日. 営業時間や料金は変わるため、出かける前に公式サイトで確認してください。