熊野那智大社
Kumano Nachi Taisha
那智の滝への信仰から始まった、熊野三山のひとつです。長い石段を上った山の中腹に朱色の社殿が並び、樹齢約850年の大楠の中をくぐることもできます。
滝への祈りから生まれた神社
熊野那智大社(くまのなちたいしゃ)は、和歌山県那智勝浦町の那智山にある神社です。熊野本宮大社、熊野速玉大社とともに「熊野三山(くまのさんざん)」と呼ばれ、全国に5,000社以上ある熊野神社の中心のひとつです。
神社によると、その信仰は那智の滝を神として祀ったことに始まります。のちに滝のそばから山の中腹へ社殿を移したのが、今の熊野那智大社の起こりとされています。那智の滝そのものも、別宮の「飛瀧神社(ひろうじんじゃ)」として祀られています。
主祭神は熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)です。人と人との縁や、さまざまな願いを結ぶ神として、古くから「結宮(むすびのみや)」と呼ばれてきました。
朱色の社殿と大楠
長い石段を上りきると、朱色の社殿が並ぶ境内に着きます。本殿は正面の五殿と左側の一殿を合わせた六殿からなり、国の重要文化財に指定されています。2004年には「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として世界遺産に登録されました。
境内の大楠(おおくす)は樹齢約850年と推定され、高さ27m、幹回り約8.5mの大木です。幹の中が空洞になっていて、護摩木(ごまぎ:願いを書く木の札)を持って中をくぐり抜ける「胎内くぐり」ができます。
境内には、熊野の神の使いとされる三本足のカラス「八咫烏(やたがらす)」ゆかりの「烏石(からすいし)」もあります。神話では、八咫烏は神武天皇を熊野から大和へ道案内したあと、この石に姿を変えて休んでいると伝えられています。
那智の扇祭り
毎年7月14日の昼間には、例大祭「那智の扇祭り(おうぎまつり)」が行われます。山の上の本社から12体の扇神輿(おうぎみこし)に神霊を移し、那智の滝へとお渡りします。滝のもとでは、高さ約6mの大松明(おおたいまつ)12本が神輿を迎え、道を清めます。滝への信仰を今に伝える行事です。
行き方
JR紀伊勝浦駅からバスで約30分、「那智山」バス停で降りて石段を上ります。和歌山県の観光サイトでは、ふもとの大門坂(だいもんざか)から熊野那智大社、隣の那智山青岸渡寺(せいがんとじ)、那智の滝へと歩くコースが紹介されています。
石段を上るのが難しい人は、車で社殿の近くまで上がることもできます(有料道路・駐車場あり)。
ヒント
- 熊野那智大社、青岸渡寺、那智の滝は歩いて回れる範囲にあります。石段が多いので、歩きやすい靴で行きましょう。
- 那智の滝(飛瀧神社)へは、2023年から車いすでの参拝ができなくなっています。車いすで訪れる場合は、神社のお知らせを確認してください。
- 桜の季節は3月末から4月初めごろ。朱色の社殿と桜を一緒に見られます。
出典
- 熊野那智大社 公式サイト (新しいタブで開きます)
- ご由緒 | 熊野那智大社 (新しいタブで開きます)
- 社殿案内 | 熊野那智大社 (新しいタブで開きます)
- 例大祭「那智の扇祭り」| 熊野那智大社 (新しいタブで開きます)
- 熊野那智大社 | 和歌山県公式観光サイト (新しいタブで開きます)
更新日 2026年9月30日. 営業時間や料金は変わるため、出かける前に公式サイトで確認してください。