瑞龍寺
Zuiryuji Temple
加賀藩の前田家が約20年かけて建てた、国宝の建物が並ぶ禅寺。門から法堂までが一直線に並び、回廊が四方を囲む整った伽藍に、高岡駅から歩いて行けます。
前田利長を弔うために建てられた寺
瑞龍寺(ずいりゅうじ)は、富山県高岡市にある曹洞宗(そうとうしゅう:禅宗の宗派の一つ)のお寺です。高岡に城を築き、この地で亡くなった加賀藩(かがはん:今の石川・富山県を治めた大名の領地)の2代目・前田利長を弔うため、3代目の前田利常が建てました。
利常は、利長から「加賀百万石」を譲られた恩に深く感謝していたといわれます。当時の名大工・山上善右衛門嘉広(やまがみぜんえもんよしひろ)に命じて、寺に必要な建物をすべてそろえた「七堂伽藍(しちどうがらん)」を築かせました。工事は、利長の五十回忌にあたる1663年まで約20年かかりました。当時の寺の敷地は3万6千坪もあり、まわりを堀で囲んだ、城のような姿だったと伝えられています。
一直線に並ぶ国宝の伽藍
伽藍(がらん:寺の建物の配置)は、鎌倉時代に日本に伝わった中国の禅寺の形にならったものです。総門、山門、仏殿、法堂(はっとう)が一直線に並び、左右に禅堂と大庫裏(おおくり:寺の台所や事務をする建物)、四方を回廊がぐるりと囲んでいます。
1997年12月3日、山門、仏殿、法堂の3つが国宝に指定されました。総門、禅堂、大庫裏、回廊、大茶堂も国の重要文化財です。仏殿は内部がすべてケヤキ造りで、屋根には総重量47トンの鉛の瓦がふかれています。法堂の天井には、狩野安信(かのうやすのぶ)が描いた四季の花々の絵があり、中央には利長の位牌(いはい:亡くなった人の名を記した木の札)がまつられています。
トイレの神様と前田家の石廟
瑞龍寺には、東司(とうす:禅寺のトイレ)の守り神「烏瑟沙摩明王(うすさまみょうおう)」がまつられています。もとは東司にまつられていましたが、約250年前に火事で東司が焼けたため、今は法堂に安置されています。
境内には、前田利長・前田利家・織田信長などの石廟(せきびょう:石で造った小さな霊廟)が並んでいます。お寺から東へは「八丁道(はっちょうみち)」とよばれる約870mの参道が延び、国の史跡になっている前田利長の墓所へとつながっています。
行き方
あいの風とやま鉄道の高岡駅から歩いて約10分、北陸新幹線の新高岡駅から歩いて約15分です。車なら能越自動車道の高岡インターチェンジから約10分です。拝観時間や拝観料は公式サイトで確認してください。
ヒント
- お寺では、僧侶や観光ボランティアによる無料の拝観案内があります(法要などで対応できない場合もあります)。建物の見どころを詳しく知りたい人におすすめです。
- 毎年5月20日の「利長忌」や、大晦日の除夜の鐘など、年中行事の日に合わせて訪れるのもよいでしょう。大晦日の夜と元日は無料で参拝できます。
- 時間があれば、八丁道を歩いて前田利長の墓所まで足をのばしてみてください。
出典
更新日 2026年9月29日. 営業時間や料金は変わるため、出かける前に公式サイトで確認してください。