「たつこ像」舟越保武
Tatsuko Statue (Lake Tazawa)
日本一深い湖・田沢湖の岸辺に立つ、金色の少女の像。永遠の美しさを願って龍になったという「辰子姫」の伝説を形にした作品です。
龍になった少女・辰子の伝説
秋田県仙北市の田沢湖には、辰子(たつこ)という娘の伝説が伝わっています。辰子はとても美しい娘で、その美しさと若さをいつまでも保ちたいと、大蔵観音(おおくらかんのん)に百日百夜の願をかけました。すると「北に湧く泉の水を飲めば願いがかなう」というお告げがありました。
泉を見つけた辰子が水を飲むと、喉の渇きはおさまるどころか強くなり、泉が枯れるまで飲み続けるうちに龍の姿に変わってしまいました。こうして辰子は田沢湖の主になったと言われています。
話には続きがあります。十和田湖を追われた龍の八郎太郎は八郎潟の主になりましたが、毎年秋になると恋人の辰子のいる田沢湖へ来て冬を過ごすのだそうです。そのため八郎潟は冬に凍り、2頭の龍がいる田沢湖は凍らない、と伝えられています。
舟越保武が形にした金色の像
たつこ像は、彫刻家の舟越保武(ふなこし やすたけ、1912〜2002年)の作品で、1968年5月12日に建てられました。田沢湖の西岸、湖の中の黒い石の台座の上に立つ、高さ2.3mのブロンズ像です。
少しはにかみながら上を見上げる姿は、水の中から立ち上がってくるようにも見えます。像の全体は金箔で覆われていて、これは田沢湖の酸性の強い水から像を守るためでもあります。永遠の若さを願った辰子の姿が、ある意味で今も保たれていると言えるかもしれません。
日本一深い湖と行き方
田沢湖は水深423.4mで、日本でいちばん深い湖です。たつこ像は湖の西岸、潟尻(かたじり)と呼ばれるあたりの岸近くに立っています。
JR田沢湖駅から、羽後交通の路線バス「田沢湖一周線」に乗り、「潟尻」で降りてすぐです。駅からバスで約30分かかります。バスの本数や運行時期は変わることがあるので、事前に時刻表を確認してください。
ヒント
- バスの本数は多くありません。帰りの便の時刻を先に確認してから出かけましょう。
- 仙北市は湖畔のライブカメラを公開しています。天気や湖の様子を出発前にチェックできます。
出典
更新日 2026年9月28日. 営業時間や料金は変わるため、出かける前に公式サイトで確認してください。