千秋公園
Senshu Park (Kubota Castle Ruins)
秋田駅から歩いて行ける、秋田藩主・佐竹氏の居城「久保田城」の跡。堀と土塁の残る城跡に、春は桜、夏はハスが咲き、復元された櫓からは秋田の街を見渡せます。
天守も石垣もない、佐竹氏の城
千秋公園(せんしゅうこうえん)は、久保田城(くぼたじょう)の跡につくられた公園です。久保田城は、関ヶ原の戦いのあと常陸(ひたち、今の茨城県)から秋田へ移された初代藩主・佐竹義宣(さたけ よしのぶ)が、1603年に自然の台地を生かして築いた城です。それから明治のはじめまで12代、267年にわたって秋田藩(20万石)の中心でした。
日本の城というと、高い石垣と天守閣(てんしゅかく、城のシンボルとなる高い建物)を思い浮かべる人が多いでしょう。久保田城は石垣がほとんどなく、堀と土塁(どるい、土を盛った防御用の壁)で守られ、はじめから天守を持たない城でした。建物の多くは1880年の火事で失われ、足軽の組頭が詰めた「御物頭御番所(おものがしらごばんしょ)」が、城内に残る唯一の江戸時代の建物です。
公園として整えられたのは1896年で、設計は近代公園づくりの先駆者・長岡安平(ながおか やすへい)です。「千秋」という名前は、秋田の「秋」に、長く続くことを表す「千」を重ねて、末長い繁栄を願ったものといわれています。日本100名城、日本の歴史公園100選などに選ばれています。
御隅櫓、表門、佐竹史料館
本丸の北西の角には、1989年に秋田市の市制100周年を記念して復元された「御隅櫓(おすみやぐら)」が立っています。櫓(やぐら)は、見張りや武器庫として使われた城の建物です。記録にある2階建ての姿をもとに、いちばん上に展望室を加えてあり、秋田市街を見渡せます。中では佐竹氏の歴史を紹介しています。御隅櫓は冬(12月1日〜3月31日)は休館です。
2000年に再建された本丸の表門も、城らしい雰囲気を感じられる場所です。表門の近くにある佐竹史料館は、建て替えのための休館を経て2025年10月にリニューアルオープンしました。佐竹氏と秋田藩の歴史資料の展示のほか、城下町の移り変わりを見せるプロジェクションマッピングや、表門や二の丸を見渡す展望テラスがあります。
2026年9月には、ケージ越しに秋田犬(あきたいぬ、国の天然記念物に指定されている犬種)を見学できる「秋田犬ふれあい処in千秋公園」が屋内施設としてリニューアルオープンしました。見学できる日や時間帯は限られているので、公式SNSなどで確認してください。
春の桜と夏のハス
千秋公園は「さくら名所100選」の一つで、園内には約630本の桜があります。約8割がソメイヨシノです。高台にあるため、秋田市の標準木より開花が遅く、二の丸のあたりで1〜2日、本丸のあたりで4〜5日ほど遅れます。満開の期間は例年3日ほどと短いので、開花情報を見ながら計画しましょう。秋田市の記録では、例年4月中旬ごろが多い年です。
夏は、大手門の堀が一面のハスで覆われます。7月上旬ごろから9月中旬ごろまで咲き、花が開いている朝のうち、特に午前7時〜9時ごろが見ごろです。堀には遊歩道があり、間近で花を眺められます。二の丸の胡月池(こげついけ)では、約2千年前の種から発芽した「大賀ハス」も育てられています。
行き方
JR秋田駅から歩いて行けます。秋田市によると、駅から公園入口のポケットパークまで約5分、二の丸跡まで約15分です。園内は終日開放されています。
車の場合は秋田自動車道の秋田中央ICから約15分です。園内への車の乗り入れはできないので、有料駐車場を利用してください。
ヒント
- 御隅櫓は12月から3月まで休館します。展望室から街を見たいなら4月〜11月に訪れましょう。
- ハスを見るなら朝早めに。秋田市によると、花が開いている午前7時〜9時ごろがいちばんの見ごろです。
- 桜の時期は満開が数日しか続きません。本丸は二の丸より数日遅れて咲くので、少し時期を外しても本丸側で見られることがあります。
出典
- 千秋公園の概要|秋田市公式サイト
- 千秋公園のさくらについて|秋田市公式サイト
- 千秋公園のハスについて|秋田市公式サイト
- 施設案内 久保田城御隅櫓|秋田市公式サイト
- 佐竹史料館リニューアルオープン!(広報あきた2025年10月3日号)
- 久保田城御隅櫓(千秋公園内)|アキタッチ+
- 秋田犬ふれあい処in千秋公園|アキタッチ+
- 久保田城|日本100名城ガイド
更新日 2026年9月29日. 営業時間や料金は変わるため、出かける前に公式サイトで確認してください。