玄武洞公園
Genbudo Park
約160万年前の溶岩が冷えて固まってできた、六角形の石の柱がびっしり並ぶ岩壁。「玄武岩」の名前の由来になり、地球の磁場の逆転の発見にもつながった場所です。
溶岩がつくった石の柱
玄武洞公園は、兵庫県豊岡市にある公園で、城崎温泉の近くにあります。約160万年前の火山活動で流れ出たマグマが冷えて固まるときに、規則正しい割れ目ができ、柱が束になったような「柱状節理(ちゅうじょうせつり)」が生まれました。国の天然記念物に指定され、山陰海岸国立公園、山陰海岸ユネスコ世界ジオパークの一部でもあります。
ここで採れる石は大きさがそろっていて使いやすく、近くに運搬に便利な川があったことから、江戸時代には石切り場として使われていました。洞窟のような岩壁は、江戸時代の中ごろから石材を掘り出したことでできたものです。
「玄武岩」の名前はここから
江戸時代の儒学者・柴野栗山(しばのりつざん)がこの地を訪れ、岩の形を中国の伝説の霊獣「玄武(げんぶ)」になぞらえて「玄武洞」と名付けました。明治時代には、東京大学の小藤文次郎(ことうぶんじろう)博士がこの名前をもとに、この種類の岩石を「玄武岩(げんぶがん)」と名付けました。英語の basalt にあたる、世界中で見られる岩石の日本語名は、ここから生まれたのです。
公園には5つの洞があり、中国の四神(東西南北を守る4つの霊獣)にちなんで、玄武洞、青龍洞(せいりゅうどう)、白虎洞(びゃっこどう)、北朱雀洞、南朱雀洞と名付けられています。
地球の磁場が逆転していた証拠
1926年、京都帝国大学の松山基範(まつやまもとのり)博士は、玄武洞の玄武岩が今とは逆向きの磁気を帯びていることを発見し、1929年に「地磁気が逆転した時代があった」と世界で初めて発表しました。溶岩は冷えて固まるとき、そのときの地球の磁場の向きを記録します。
この発見は、のちに地球の表面がいくつものプレートに分かれて動いているという「プレートテクトニクス」の理論が生まれるきっかけの一つになりました。
行き方と見学
JR豊岡駅からタクシーやレンタカーで約15分、JR城崎温泉駅から約10分です。路線バス(城崎豊岡玄武洞線)も走っています。
公園は有料で、入園料と開園時間は公式サイトで確認してください。専門のガイドによる案内(有料)も利用できます。
ヒント
- 2026年3月20日に玄武洞の斜面の上部で一部崩落があり、公園は臨時休園しました。5月2日から全面開園していますが、玄武洞の前には防護柵が設置され、見学できる範囲が一部制限されています。
- 冬は積雪や凍結のため、白虎洞や朱雀洞などが予告なく閉鎖されることがあります。
- 例年9月中旬から11月上旬には、玄武洞と青龍洞のライトアップが行われます。城崎温泉に泊まるなら、組み合わせやすい見どころです。
出典
- 【公式】玄武洞公園ホームページ (新しいタブで開きます)
- 玄武洞と公園の歴史|玄武洞公園 (新しいタブで開きます)
- 地磁気の逆転|玄武洞公園 (新しいタブで開きます)
- アクセス|玄武洞公園 (新しいタブで開きます)
- 玄武洞公園・赤石周辺|山陰海岸ユネスコ世界ジオパーク (新しいタブで開きます)
- 玄武洞公園|豊岡観光ナビ (新しいタブで開きます)
- 玄武洞公園|城崎温泉観光協会 (新しいタブで開きます)
- 壮大な大地の歴史を体感できる景勝地・玄武洞公園|但馬ふるさとづくり協会 (新しいタブで開きます)
更新日 2026年9月30日. 営業時間や料金は変わるため、出かける前に公式サイトで確認してください。