長町武家屋敷跡
Nagamachi Samurai District
金沢の繁華街・香林坊のすぐそばに、加賀藩の武士が暮らした土塀と石畳の小路が残る一角。用水の流れに沿って歩くと、江戸時代の城下町の空気を感じられます。
加賀藩の中級武士が住んだ町
長町(ながまち)は、江戸時代に金沢を治めた加賀藩(かがはん。前田家が治めた大きな藩)の武士たちの屋敷が並んでいた地区です。住んでいたのは主に中級の武士で、今も土塀(つちべい。土を固めて造った塀)と石畳の細い路地が続き、当時の町割りがそのまま残っています。
名前の由来には、長い通りに沿った町だからという説と、前田家の重臣だった長(ちょう)家の屋敷があったからという説があります。ここは博物館のような施設ではなく、今も人が暮らしている住宅地で、ほとんどの屋敷は中に入れません。金沢市の伝統環境保存区域・景観地区に指定され、町並みが守られています。
中を見学できる屋敷と資料館
屋敷の内部を公開している代表が「武家屋敷跡 野村家」です。建物とともに庭園が知られ、海外の日本庭園専門誌でも高い評価を受けています。
「旧加賀藩士高田家跡」では、修復された長屋門(ながやもん。門の両側に家来の住まいや馬小屋が付いた門)と、池のまわりを歩いて眺める池泉回遊式(ちせんかいゆうしき)の庭園を見られます。「金沢市足軽資料館」は、足軽(あしがる。武士の中でいちばん身分の低い兵)の家を移築したもので、その仕事や暮らしぶりがわかります。加賀友禅(かがゆうぜん。金沢の伝統的な着物の染め)の作品を展示する長町友禅館もあります。
大野庄用水と冬の「こも掛け」
屋敷町の脇を流れる大野庄用水(おおのしょうようすい)は、金沢でいちばん古いといわれる用水です。かつては城づくりの木材を運ぶのにも使われたとされ、水の流れが町並みに彩りを添えています。
冬になると、土塀を雪や凍結から守るため、わらで編んだむしろを塀にかける「こも掛け」が行われます。金沢観光協会によると、期間はおおむね12月上旬から3月中旬までで、金沢の冬の風物詩として知られています。
行き方と歩き方
金沢駅から路線バスで約10分の「香林坊(こうりんぼう)」バス停で降り、歩いて5分ほどです。路線によっては「長町武家屋敷跡」付近のバス停も使えます。金沢観光協会は、散策の目安を約1時間としています。
専用の駐車場はなく、路地は狭いので、車の場合は近くの観光駐車場に停めて歩きましょう。各施設の公開時間や料金は、訪れる前に公式サイトで確認してください。
ヒント
- 散策の途中には「長町武家屋敷休憩館」があり、休憩室やトイレ、パンフレットがそろっています。観光ボランティアガイド「まいどさん」が常駐していて、界隈を案内してもらえます。
- 今も住民が暮らす住宅地です。屋敷の敷地や玄関先には入らず、写真を撮るときも静かに歩きましょう。
- 冬のこも掛けの時期に訪れると、土塀がわらに覆われた、この季節だけの景色が見られます。
出典
- 長町武家屋敷跡界隈|観光・体験 - 金沢市観光協会 (新しいタブで開きます)
- はじめての長町武家屋敷跡観光 - 金沢市観光協会 (新しいタブで開きます)
- 長町武家屋敷跡界隈|【公式】石川県の観光サイト ほっと石川旅ねっと (新しいタブで開きます)
- 長町武家屋敷跡 - Wikipedia (新しいタブで開きます)
更新日 2026年9月30日. 営業時間や料金は変わるため、出かける前に公式サイトで確認してください。