瑞巌寺
Zuiganji Temple
伊達政宗が5年をかけて再興した、松島の禅寺。国宝の本堂には、金色に輝く襖絵で飾られた部屋が10室並び、戦国大名の美意識を間近に感じられます。
伊達政宗が力を注いだ寺
瑞巌寺(ずいがんじ)は、日本三景のひとつ・宮城県松島にある禅宗(臨済宗妙心寺派)の寺です。正式な名前は「松島青龍山瑞巌円福禅寺」といいます。9世紀の初めに慈覚大師円仁(じかくだいしえんにん)が開いた天台宗の寺が前身と伝えられ、13世紀中ごろに禅宗に改められて「円福寺」となりました。
戦国時代を経て衰えていた円福寺を復興したのが、仙台藩を開いた伊達政宗(だてまさむね)です。政宗は自ら寺の配置を決め、「浄土の地」とされてきた紀州熊野(今の和歌山県など)から木材を取り寄せ、畿内(京都・大阪周辺)から名工130人を呼び寄せました。1609年、5年がかりで工事が終わり、寺の名も瑞巌寺となりました。以後、伊達家の菩提寺(ぼだいじ:先祖の墓や位牌をまつる寺)として、領内でいちばんの規模と格式を誇りました。
本堂と、台所の役割を担った庫裡(くり)と廊下は国宝です。2018年には10年に及んだ「平成の大修理」が終わり、創建当時の姿がよみがえりました。
10の部屋が並ぶ国宝の本堂
本堂は正面38m、奥行き24.2mの大きな建物で、10の部屋があります。それぞれの部屋は使い道に合わせたテーマの絵や彫刻で飾られ、天井のつくりも部屋ごとに違います。
中心となる「孔雀の間」は法要を行う部屋で、襖には仙台藩最初のお抱え絵師・狩野左京(かのうさきょう)の「松孔雀図」が描かれています。藩主が座った「上段の間」、天皇や皇族を迎えるためにつくられたと伝わる「上々段の間」など、部屋の格によって床の高さや飾りが変わっていく様子も見どころです。上段の間には、甲冑姿の伊達政宗の像(復元像)が置かれています。
本堂の襖絵などは、1985年から作られた精巧な復元模写がはめ込まれています。原本の一部は、境内の宝物館で期間を限って公開されています。
参道の洞窟と行き方
参道の右側には、岩をくりぬいた洞窟がいくつも続きます。壁には供養塔や戒名が数多く刻まれていて、かつて亡き人を供養する場所だったことがわかります。松島は古くから「奥州の高野」と呼ばれる霊場でした。
JR仙石線の松島海岸駅から歩いて約10分です。拝観にかかる時間の目安は30〜40分。拝観時間は季節によって変わり、拝観料とあわせて公式サイトで確認してください。
ヒント
- 本堂の「墨絵の間」は、2026年5月から5年計画の保存修復に入っていて、現在は見られません。
- 2026年10月1日から、参拝をしない人への御朱印(ごしゅいん:参拝の証として授与される墨書きと印)だけの授与は行われなくなります。御朱印を希望する人は、先に朱印帳を預けて本堂をお参りし、帰りに受け取りましょう。
- 2026年は10月30日から11月23日まで、光と音の演出の中で参拝できる「秋の夜間参拝」が行われます(別料金)。
- 車いすで見学できるのは宝物館のみで、本堂と庫裡は車いすでは入れません。
出典
- 国宝 瑞巌寺(公式)
- 縁起|国宝 瑞巌寺
- 境内のご案内(本堂)|国宝 瑞巌寺
- 境内のご案内 ― 洞窟遺跡群|国宝 瑞巌寺
- 拝観案内|国宝 瑞巌寺
- 2026年 NAKED松島・国宝 瑞巌寺「秋の夜間参拝」|国宝 瑞巌寺
- 瑞巌寺|日本三景松島-松島観光協会
更新日 2026年9月29日. 営業時間や料金は変わるため、出かける前に公式サイトで確認してください。