稲佐の浜
Inasa Beach
出雲大社から歩いて15分ほどの、日本神話の舞台となった浜です。丸い岩山の弁天島が立ち、毎年秋には全国の神々をここで迎えると伝えられています。
「国譲り」神話の舞台
稲佐の浜(いなさのはま)は、島根県出雲市、出雲大社の西にある砂浜です。日本の古い歴史書『古事記』『日本書紀』に書かれた「国譲り(くにゆずり)」の神話の舞台として知られています。
神話では、天の神の使いである建御雷之男神(たけみかづちのおのかみ)がこの浜に降り立ち、出雲大社の祭神・大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)と、国を譲るかどうかの話し合いをしたとされます。浜の奥には、そのとき建御雷之男神が背にしたと伝わる「屏風岩(びょうぶいわ)」があります。
出雲の夕日にまつわる文化を伝える日本遺産「日が沈む聖地出雲」でも、中心となる場所のひとつに位置づけられています。
弁天島と夕日
浜でひときわ目を引くのが、砂浜にぽつんと立つ丸い岩山「弁天島(べんてんじま)」です。神仏習合(しんぶつしゅうごう:神道と仏教が混じり合っていた時代)には弁財天が祀られていましたが、明治以降は海の女神・豊玉姫命(とよたまひめのみこと)が祀られています。2025年6月28日には、60年ぶりとなる遷宮(せんぐう:社殿を新しくして神様を移す儀式)が行われました。
日本海に面したこの浜は、夕日の名所としても知られています。晴れた日の夕方には、弁天島の向こうの日本海に日が沈む景色を見に、多くの人が訪れます。
神々を迎える浜
稲佐の浜は、旧暦10月10日に全国の八百万(やおよろず)の神々を迎える場所です。
浜から国道431号を南へ約300m進むと、大きな灯籠が目印の「神迎の道(かみむかえのみち)」が始まり、出雲大社まで歩いて約20分です。神々を迎える夜には、地元の人々が道の両側で静かに神々の通過を見守ります。
出雲大社との「お砂」の習わしと行き方
出雲大社には、稲佐の浜の砂にまつわる習わしがあります。まず稲佐の浜で砂をすくい、出雲大社の本殿の奥にある「素鵞社(そがのやしろ)」にお参りして、その砂を床下に納めます。そのかわりに、そこにある砂をいただいて帰り、家や土地のお守りにするというものです。
出雲大社によると、素鵞社の砂は、ただ持ち帰れるものではありません。必ず先に稲佐の浜の砂を納めてからいただくようにしましょう。
出雲大社から歩いて約15分、車なら約3分です。一畑バスを使う場合は、出雲大社の近くのバス停から歩いて約13分です。
ヒント
- 出雲大社を参拝する前に稲佐の浜に立ち寄って砂をすくっておくと、素鵞社でのお砂の習わしにそのまま参加できます。
- 夕日を見るなら、日没の時刻を調べて少し早めに浜に着いておきましょう。
- 弁天島は神様を祀る場所です。敬意を持って、浜からお参りしましょう。
出典
- 稲佐の浜 | 出雲観光ガイド【出雲観光協会公式】 (新しいタブで開きます)
- 稲佐の浜 | 日本遺産「日が沈む聖地出雲」 (新しいタブで開きます)
- 稲佐の浜から出雲大社へ。神々が通る由緒ある「神迎の道」| 島根県観光連盟 (新しいタブで開きます)
- 「御砂」を持ち帰ることができる御社はどこですか | 出雲大社 (新しいタブで開きます)
更新日 2026年9月30日. 営業時間や料金は変わるため、出かける前に公式サイトで確認してください。