熊野神社(熊野大社)
Kumano Taisha Shrine (Nanyo)
「東北の伊勢」と呼ばれる山形県南陽市の古社。茅葺きの大きな拝殿が迎え、本殿の裏に隠れた3羽のうさぎの彫刻を探すのが参拝者の楽しみです。
「おくまんさま」と呼ばれる東北の熊野
熊野大社(くまのたいしゃ)は、山形県南陽市宮内にある神社です。神社の説明では、806年(大同元年)に平城天皇の命で再建されたとされ、1200年以上の歴史を伝えています。地元では「おくまんさま」と親しまれ、「東北の伊勢」とも呼ばれます。和歌山県の熊野三山、長野県の熊野皇大神社とともに「日本三熊野」の一つに数えられ、東北の熊野信仰を今に伝える場所です。
本殿にまつられているのは、日本神話で最初に夫婦になったとされるイザナミノミコトです。神社は、あらゆる命を生み出す力「むすひ」の神様として紹介していて、縁結びの神社としてよく知られています。境内には全部で30柱(はしら、神様を数える単位)の神様をまつる社が並びます。
茅葺きの拝殿と大銀杏
46段の石段「お御坂(おみさか)」を上ると、茅(かや、屋根をふく草)で葺いた大きな拝殿が現れます。2006年の屋根の修理で1787年(天明7年)の墨書きが見つかり、それ以前に建てられたことがわかりました。唐破風(からはふ)や千鳥破風(ちどりはふ)という装飾的な屋根の形を茅で葺くのは山形県独特の建て方で、神社によると、この拝殿はその中でもっとも古いものです。
境内の大銀杏(おおいちょう)は山形県の天然記念物です。源義家の家臣・鎌倉権五郎景政(かまくら ごんごろう かげまさ)が手植えしたと伝えられています。1626年に寄進された大きな鐘は、今も朝・昼・晩の3回鳴らされています。参道の入口には、石造りの大鳥居が立っています。
本殿裏の「三羽のうさぎ」
熊野大社でいちばん話題になるのが、本殿の裏側の彫刻に隠された3羽のうさぎです。3羽すべてを見つけると良縁に恵まれ、願いが叶うと言い伝えられています。山形県の観光サイトによると、2羽目までの場所は授与所(じゅよしょ、お守りやお札を受ける窓口)で教えてもらえますが、3羽目は人に聞いたり教えたりするとご利益がなくなるといわれています。3羽目は自分の目で探してみてください。
満月の夜には縁結び祈願祭「月結び」が開かれ、夏には風鈴の音に願いを込める「かなで」という行事もあります。2026年は10月1日から11月下旬まで、境内の石段を色とりどりの「風花」で飾る「秋の風花」が予定されています。
行き方
最寄り駅は、山形鉄道フラワー長井線の宮内駅です。東京からは山形新幹線「つばさ」で赤湯駅まで行き、フラワー長井線に乗り換えます。赤湯駅から車なら約10分です。
車の場合は東北中央自動車道の南陽高畠ICから約15分で、普通車200台分の駐車場があります。大晦日の夜から元日にかけては参道付近が通行止めや一方通行になるので、臨時駐車場を使ってください。
ヒント
- 三羽のうさぎを探すなら時間に余裕を持って。1羽目・2羽目は授与所で場所を聞けますが、3羽目は自力で探すのがしきたりです。
- ハイジア・フルーツラインと呼ばれる市道の一部は、例年12月中旬〜3月中旬に冬期通行止めになることがあります。冬に車で行くなら公式サイトの交通案内を確認しましょう。
- 境内の授与所では御朱印(ごしゅいん、参拝の証として押してもらう印と墨書き)も受けられます。
出典
- 東北の伊勢|熊野大社(公式)
- 熊野大社の神様|熊野大社(公式)
- 境内のご案内|熊野大社(公式)
- 交通|熊野大社(公式)
- 秋の風花(10月1日~11月下旬)|熊野大社(公式)
- 熊野大社|やまがたへの旅(山形県観光情報ポータル)
更新日 2026年9月29日. 営業時間や料金は変わるため、出かける前に公式サイトで確認してください。