Stone and brick ruins of the ore storage and ropeway station at Tounaru, the 'Machu Picchu of the East'
Photo: Dokudami (新しいタブで開きます), CC BY-SA 4.0 (新しいタブで開きます), via Wikimedia Commons
愛媛県 · 史跡

マイントピア別子

Minetopia Besshi

283年間銅を掘り続けた別子銅山の跡を生かした観光施設。トロッコ列車で坑道に入り、山の上では「東洋のマチュピチュ」と呼ばれるレンガの遺構に出会えます。

日本の近代を支えた別子銅山

別子銅山(べっしどうざん)は、愛媛県新居浜市(にいはまし)の山中にあった銅山で、日本三大銅山のひとつに数えられます。1691年に住友家が掘り始め、江戸時代には長崎での海外との貿易の支払いにも使われました。明治以降は住友の事業の土台となり、新居浜が工業都市として発展するきっかけにもなりました。

掘り進むうちに坑道は海面下約1,000mの深さに達し、地圧と地熱が高まったため、1973年に閉山しました。江戸・明治・大正・昭和の4つの時代にわたる283年の歴史でした。マイントピア別子は、その跡地を生かして1991年6月に開業した観光施設で、名前は英語の「マイン(鉱山)」と「ユートピア(理想郷)」を合わせたものです。

端出場エリア:トロッコ列車で坑道へ

ふもとの端出場(はでば)エリアは、1930年から閉山まで銅山の採鉱本部があった場所で、いまは本館のある道の駅(国に登録された幹線道路沿いの休憩施設)になっています。

いちばんの目玉は「鉱山観光」です。かつて鉱石運びに使われていた鉄道のトロッコ列車に乗り、着いた先の観光坑道を歩いて見学します。坑道の中では、模型などの展示で江戸時代から近代までの銅山の歴史を学べます。公式サイトによると、所要時間は40分から1時間ほどです。坑道の中は夏でもひんやりしています。

ほかに、当時の発電機や水車を間近で見られる旧端出場水力発電所、砂金採り体験、温泉「別子温泉 天空の湯」、レストランなどがあります。

東平エリア:「東洋のマチュピチュ」

標高約750mの山中にある東平(とうなる)には、1916年から1930年まで採鉱本部が置かれていました。最盛期には約5,000人が暮らし、学校や病院、娯楽場、社宅がある山の町でした。1968年に東平の坑道が休止してからは、人の住まない場所になりました。

いまも山の斜面に残る石とレンガの遺構、特に鉱石をためた貯鉱庫や索道(さくどう=ロープで荷物を運ぶ設備)の基地の跡が、その姿から「東洋のマチュピチュ」と呼ばれています。東平歴史資料館では、当時の暮らしの様子を知ることができます。

行き方と季節の注意

端出場エリアへは、JR新居浜駅から瀬戸内運輸の「せとうちバス」でマイントピア別子(終点)まで行けます。車なら松山自動車道の新居浜インターチェンジから約6kmです。

東平エリアへ直接行く公共交通機関はありません。車で行くか、端出場エリアから出る有料の「東平行き観光バスツアー」を利用します。東平までの道は狭く険しい山道です。

ヒント

  • 東平エリアは、毎年12月から2月末ごろまで冬の通行止めのため休業します。台風などで道路が通行止めになることもあるので、公式サイトの営業カレンダーで確認してから出かけましょう。
  • 東平エリアだけが休みの日もあります。東平を目当てにするなら、その日の営業状況を必ず確かめてください。
  • 2026年10月17日(土)は全館が臨時休業です(公式サイトのお知らせ)。

出典

更新日 2026年9月30日. 営業時間や料金は変わるため、出かける前に公式サイトで確認してください。

さらに探す

近くのスポット

高知県 · 滝 にこ淵 Nikobuchi 高知の山奥にある、「仁淀ブルー」と呼ばれる青い水をたたえた滝つぼ。光の角度や季節によって、同じ青は二度と見られないといわれます。
愛媛県 · 城 今治城 Imabari Castle 瀬戸内海の海水を堀に引き込んだ、日本でも珍しい「海の城」。潮の満ち引きとともに海の魚が泳ぐ堀の向こうに、白い天守が映ります。
愛媛県 · 展望地 亀老山展望公園 Kirosan Observatory Park しまなみ海道の大島の南端、標高307.8mの山頂にある展望公園。来島海峡大橋と、潮が渦を巻く来島海峡を真上から見下ろせます。
徳島県 · 自然 大歩危峡観光遊覧船 Oboke Gorge Sightseeing Boat エメラルドグリーンの吉野川を小さな船で進み、両岸にそそり立つ岩の渓谷を間近に眺める約30分の船旅。四国の山奥・大歩危を代表する体験です。
高知県 · 城 高知城 Kochi Castle 江戸時代の天守と本丸御殿が両方とも残る、全国でただひとつの城。高知市の中心の小高い山の上で、殿様が暮らした部屋から天守の最上階まで、当時の建物の中を歩けます。
高知県 · 橋 はりまや橋 Harimaya Bridge 高知の民謡「よさこい節」に歌われた、お坊さんの恋の物語の舞台。街の真ん中にある小さな赤い橋ですが、高知の人なら誰でも知る場所で、市内観光の起点にもなります。