中尊寺
Chuson-ji Temple
内も外も金箔で覆われた「金色堂」が900年前の姿で残る、平泉の古いお寺。戦で亡くなった人々を弔うために築かれた、世界遺産の寺です。
戦乱のあとに築かれた「仏の国」
中尊寺(ちゅうそんじ)は、岩手県平泉町にある天台宗のお寺です。寺の伝えでは、850年に比叡山(ひえいざん)の高僧・円仁(えんにん)が開いたとされています。
今の中尊寺の基礎を築いたのは、平安時代の終わりにこの地方を治めた奥州藤原氏(おうしゅうふじわらし)の初代・藤原清衡(きよひら)です。清衡は1105年ごろから大きな伽藍(がらん、寺の建物群)を造り始めました。この地方で続いた戦で敵味方の区別なく亡くなった命を弔い、仏の教えによる平和な国をつくることを願ったものでした。
1337年の大火で多くの建物が失われましたが、金色堂や経典などの宝物は守られました。今では国宝・重要文化財に指定されたものが3,000点を超えます。2011年には「平泉」の一部として世界遺産に登録されました。
金色堂:900年前の輝き
いちばんの見どころは、1124年に清衡が建てた金色堂(こんじきどう)です。建物の内外が金箔で覆われ、南の海から運ばれた夜光貝の螺鈿(らでん、貝殻をはめこむ装飾)や象牙、宝石で飾られています。創建当時の姿を今に伝える中尊寺でただ一つの建物で、日本で最初に国宝に指定された建物でもあります。
須弥壇(しゅみだん、仏像を安置する壇)の中には、奥州藤原氏4代の遺体が金色の棺に納められています。現在、金色堂は保護のための建物の中に収められています。撮影などのきまりは、現地の案内に従ってください。
月見坂から境内を歩く
参道の入口から本堂や金色堂へは「月見坂(つきみざか)」と呼ばれる坂道を上ります。境内は広く、本堂、宝物館の讃衡蔵(さんこうぞう)、白山神社の能舞台など、見どころが山の上に点在しています。
1689年には、俳人の松尾芭蕉(まつおばしょう)が『おくのほそ道』の旅でここを訪れ、句を詠んでいます。
行き方
最寄りはJR平泉駅で、駅からは徒歩、路線バス、タクシー、レンタサイクルで行けます。東北新幹線の一ノ関駅から平泉駅までは、在来線で約9分です。
拝観時間は季節によって変わります。拝観料とあわせて公式サイトで確認してください。
ヒント
- 月見坂は上り坂が続きます。車で行く場合、本堂にいちばん近い「坂の上駐車場」なら本堂まで約240mです。
- 境内の見どころは山の上に点在しています。宝物館の讃衡蔵や白山神社の能舞台まで回るなら、時間に余裕をもって出かけましょう。
出典
更新日 2026年9月28日. 営業時間や料金は変わるため、出かける前に公式サイトで確認してください。