猊鼻渓
Geibikei Gorge
そそり立つ石灰岩の岩壁のあいだを、船頭が竿一本で操る木の舟でゆっくり進む渓谷。岩壁にこだまする舟唄を聞きながら、約90分の舟旅を楽しめます。
獅子の鼻に似た岩が名前の由来
猊鼻渓(げいびけい)は、岩手県一関市東山町にある渓谷です。北上川の支流・砂鉄川(さてつがわ)沿いに、高さ50mを超える石灰岩の岩壁が約2kmにわたって続きます。1925年(大正14年)に、岩手県で初めて国の名勝に指定されました。
「猊(げい)」は獅子(しし:ライオン)のことです。渓谷の上流にある、こぶのように突き出た岩が獅子の鼻に似ていることから、この名前がつきました。
船頭の手こぎ舟と舟唄
猊鼻渓の楽しみ方は、なんといっても舟下りです。船頭(せんどう:舟をこぐ人)が竿一本で舟を操り、渓谷を案内してくれます。所要時間は往復で約90分。舟は、熟練の船頭たちが国産の杉で手づくりしたものです。
舟の上では、船頭が民謡「げいび追分(おいわけ)」を歌います。力強い歌声が岩壁に反響し、渓谷ならではの響きになります。途中には、藤のつるが絡む「藤岩」や、顔のように見える「凌雲岩(りょううんいわ)」など、名前のついた岩が次々に現れます。
舟下りのいちばん奥にそびえるのが、猊鼻渓のシンボル「大猊鼻岩(だいげいびいわ)」です。この岩をめがけて、「運命」「長寿」「金運」「縁結び」など、願いごとに合わせた小さな玉「運玉(うんだま)」を投げる願かけが名物です。
季節と行き方
4月下旬には一本桜、5月中旬には岩壁に咲く藤の花が見ごろです。夏は新緑、10月中旬から11月上旬は紅葉。冬は雪景色の中、こたつを置いた「こたつ舟」で温まりながら進みます。舟は年中無休で運航していますが、大雨で川が増水したときなどは運休になることがあります。
JR一ノ関駅でJR大船渡線に乗り換え、猊鼻渓駅から歩いて約5分です。車なら東北自動車道の一関インターチェンジから約30分です。料金と運航時刻は公式サイトで確認してください。
ヒント
- JR大船渡線は設備点検のため、2026年10月6日〜9日と12月8日〜10日に一部区間が運休する予定です。この期間は、舟下りの運営会社が無料シャトルバスを運行すると案内しています。
- 公式サイトでは、英語・韓国語・中国語(簡体字・繁体字)・タイ語の案内資料を配布しています。
- 雨のあとや大雨の予報がある日は運航を見合わせることがあるので、出かける前に公式サイトやSNSで運航状況を確認しましょう。
- 冬のこたつ舟では、予約をすれば舟の上で鍋料理を味わえます。
出典
更新日 2026年9月29日. 営業時間や料金は変わるため、出かける前に公式サイトで確認してください。