神奈川県
神奈川は、横浜のにぎやかな港から鎌倉の寺社、湘南海岸、箱根の山々まで、いずれも東京から気軽に行ける範囲に広がっています。
二つの湾、海岸、そして山々
神奈川は東京のすぐ南にありますが、一続きの都市という感じはしません。東岸は東京湾に面し、横浜や川崎は港と市街地を中心に発展してきました。南の海岸は相模湾に面しています。内陸へ進むと、土地は平野や丘陵を経て丹沢や箱根の山々へと高くなっていきます。この景色の移り変わりこそが神奈川の個性の一部で、水辺の散歩と山へのお出かけを一つの旅に組み込むことができます。
丹沢山地は首都のすぐ近くにありながら、尾根や険しい谷、滝があります。西部の箱根には、森に覆われた斜面、芦ノ湖、温泉という、また別の風景があります。海岸沿いの三浦半島には、浜辺だけでなく漁師町や畑もあります。見慣れた横浜の街並みの先に目を向けると、神奈川はその分だけ応えてくれます。
武家の都と開かれた港
神奈川の歴史には、中心が一つではありません。鎌倉では、源頼朝が東国の武士たちの支持を得て幕府(武家政権)を開きました。寺院や神社、そして大仏(青銅の大きな仏像)が、今も横浜の商業地とは異なるリズムを町に与えています。さらに西の小田原は城下町として発展しました。こうした場所を訪れると、県の歴史の多くが近代都市の誕生より前にさかのぼることが実感しやすくなります。
横浜はその後の時代を物語ります。貿易港として開かれると、日本と諸外国との接点となり、その周りに商業地が発展しました。この海の歴史は、神奈川が強い地元色と外に開かれた雰囲気の両方をもつ理由を説明する助けになります。鎌倉と横浜のどちらかを他方の代わりと考えるのではなく、両方に時間を取る価値があります。それぞれの街並みは、まったく異なる時代と目的を映しているからです。
神奈川の食卓と手仕事
神奈川を代表する食べ物のいくつかは海から来ます。湘南周辺では、しらす(ごく小さな稚魚)が生、釜揚げ、干物で出され、ご飯にしらすをのせた丼は手軽な入門になります。三浦半島の三崎はマグロで知られ、丼(具をのせたご飯の器)で出されることがよくあります。小田原のかまぼこは、白身魚から作る弾力のある練り物です。これらの食べ物によって、この県のメニューにははっきりと海辺らしさがあります。
都市や山々は、また別の味を加えます。横浜には独自の麺料理の伝統があり、炒めた野菜をとろみのあるあんで麺にのせたサンマー麺もその一つです。大山では豆腐料理が名物です。神奈川の産品は食べ物だけにとどまりません。箱根の寄木細工は、さまざまな天然木の色を生かして幾何学模様を組み上げる木のモザイク工芸です。模様の入った箱をじっくり見ると、お土産が西部の山々の木々や工芸の伝統とつながっていることがわかります。
参詣、祭り、移りゆく季節
大山は、単なるハイキングの目的地ではなく、古くから信仰の場でした。大山詣りには江戸(現在の東京)から多くの参拝者が訪れ、今も山道やケーブルカーで大山阿夫利神社へ向かうことができます。鎌倉の鶴岡八幡宮の例大祭では、流鏑馬(儀式としての騎射)が、伝統芸能や神輿(担いで練り歩く移動式の神社)とともに行われます。こうした風習によって、この地域の宗教と武家の歴史が今も目に見える形で残っています。
季節によって、訪れたときの印象が変わります。春には鎌倉の寺院や横浜の公園に桜が咲き、夏には江の島周辺の海岸や海に人が集まります。秋には鎌倉や箱根がモミジで色づき、丹沢の登山道では移り変わる森をより間近に眺められます。冬は箱根の温泉につかったり、晴れた日に雪をかぶった富士山を眺めたりするのにぴったりです。海沿いと山間部では、同じ季節でも違った楽しみ方ができます。
たどり着いたら、ゆっくりと
東京からは普通列車で行けるので、横浜や鎌倉は旅の出発点にしやすい場所です。新幹線(日本の高速鉄道)で来る場合は、横浜エリアなら新横浜、県西部なら小田原が便利です。小田原からは箱根登山鉄道が箱根方面へ続いています。この違いは重要です。神奈川には便利な玄関口がいくつもあるので、目的地に近いものを選べば、県内を無駄に横断せずにすみます。
地元の移動にもそれ自体の魅力があります。江ノ島電鉄(よく「江ノ電」と呼ばれます)は鎌倉と藤沢を結び、江の島へ向かう途中で住宅街や海沿いを走ります。大山へは、電車で伊勢原まで行き、バスに乗り継ぎ、希望すればケーブルカーを使います。神奈川を一か所の立ち寄り先ではなく、つながり合ったいくつもの地域の集まりと考えましょう。神社へ、海辺へ、あるいは住宅街の通りへと続く最後の道のりを歩く余裕を残しておいてください。
出典
- 神奈川県の位置・地勢・人口・気象 - 神奈川県ホームページ
- 神奈川県の歴史 - 神奈川県ホームページ
- 丹沢について - 神奈川県ホームページ
- Kanagawa | Kanto | Destinations | Travel Japan - Japan National Tourism Organization (Official Site)
- Day Trip to Mt. Oyama
- Tsurugaoka Hachimangu Reitaisai Festival | Travel Japan - Japan National Tourism Organization (Official Site)
- 2020_kanagawa_en